体の中から聞こえる音にはさまざまな種類があり、それぞれ異なる原因によって発生します。以下に、部位ごとにまとめます。
1. 骨や関節から聞こえる音
(1)関節のクリック音・ポキッという音
- 指や首、膝などを動かしたときに鳴る
- 気泡の破裂(キャビテーション)や腱・靭帯の動きが原因
(2)ゴリゴリ・ミシミシという音
- 関節を動かすときに鳴る
- 軟骨のすり減りや関節の変形が原因(変形性関節症など)
2. 筋肉・筋膜から聞こえる音
(1)パキッ・ピキッという音
- 急に伸ばしたときに鳴る
- 筋膜がこすれる音、または筋肉の急激な収縮
(2)ゴリゴリ・バリバリという音
- 肩や首を動かしたときに感じることがある
- 筋膜や筋繊維の癒着、血流不足
3. 体内の流体による音(消化器・血流など)
(1)ゴロゴロ・グルグル(お腹の音)
- 腸が動いているときに発生
- 消化活動やガスの移動によるもの
(2)シャー・ドクドク(血流の音)
- こめかみや耳の近くで聞こえることがある
- 血管を流れる血流の音(特に動脈が拡張しているとき)
4. 耳や頭の中で聞こえる音
(1)キーン・ジー(耳鳴り)
- 高音の金属音や低音のブーンという音
- ストレスや耳の疲れ、血流の影響などが原因
(2)ガサガサ・ボコボコ(耳の奥で鳴る)
- 耳管が開閉するときに発生
- 耳抜きや鼻をかんだときに聞こえることが多い
5. 呼吸や喉から聞こえる音
(1)ヒューヒュー・ゼーゼー(呼吸音)
- 気道が狭くなっているときに発生
- 喘息や風邪、鼻詰まりが原因
(2)ゴロゴロ・ガラガラ(喉の音)
- 唾液や痰が絡んでいるときに聞こえる
6. その他の音
(1)パキッ・ピキッ(体のどこかで突然鳴る)
- 突然の動きで靭帯や腱が引っかかって跳ねる音
(2)バキバキ・ミシミシ(全身の関節)
- 姿勢を変えたときや伸びをしたときに鳴る
- 体の硬さや関節の気泡が原因
これらの音のほとんどは生理的なもので、問題ないことが多いですが、痛みを伴う場合や継続的に異常な音がする場合は、専門医の診察を受けるのがよいでしょう。