冬の寒さとすきま風の悩み
冬になると、家の中にいても底冷えするような寒さを感じることがあります。特に古い木造の家では、隙間風が入り込み、どれだけ暖房をつけてもなかなか部屋が暖まらないという悩みを抱えている人も多いでしょう。朝起きると布団から出るのがつらかったり、夜は冷たい風が足元に当たって寝つきが悪くなったり……。そんな寒さに耐えながら過ごすのは、なかなかつらいものです。
寒い冬を少しでも快適に過ごすためには、まずどこからすきま風が入ってくるのかを知ることが大切です。そこで今回は、すきま風の侵入経路を特定する方法と、その対策について詳しくご紹介します。
すきま風がどこから入ってくるか調べる方法
すきま風を見つけるには、以下のような方法を試してみましょう。
1. 手の感触で探す
最も手軽な方法は、自分の手を使って風の流れを感じることです。手のひらや手の甲を壁や窓、ドアの周囲にゆっくりかざしてみましょう。特に冷たい外気が入りやすい以下の場所を重点的にチェックしてください。
- 窓のサッシ部分(特に古い木枠の窓や引き違い窓)
- ドアの隙間(玄関や勝手口のドアの下部分は特に要注意)
- 床と壁の境目(古い家では床板の隙間から冷気が入ることも)
- コンセントやスイッチの周り(外壁に面した部分は隙間ができやすい)
冷たい空気が流れていると感じる場所があれば、そこがすきま風の侵入口の可能性が高いです。
2. ロウソクや線香の煙を使う
目に見えない風の流れを確認するには、ロウソクや線香の煙を利用するのが効果的です。
やり方
- 部屋をできるだけ密閉し、空調や換気扇を止める。
- 窓やドアの周りでロウソクの炎をじっと見つめる。炎が揺れる場所は風が入っている証拠。
- さらに詳しく調べる場合は、線香やお香を使い、煙の流れを観察する。煙がどこかに吸い込まれたり、不自然に流れたりする場所があれば、そこがすきま風の入り口。
この方法なら、目に見えないわずかな風の動きも把握しやすくなります。
3. ティッシュペーパーや軽い糸でチェック
線香の煙が苦手な場合は、ティッシュペーパーや細い糸を使って風の流れを確認することもできます。
やり方
- ティッシュペーパーを小さくちぎり、窓やドアの隙間に近づける。
- 風が吹いていればティッシュが揺れるので、どこから風が入っているかを特定できる。
- 同様に、軽い糸を垂らしてみると、風の流れを目視しやすい。
4. サーモグラフィーカメラを使う(高度な方法)
もし可能であれば、サーモグラフィーカメラを使って温度の違いを可視化するのも有効です。すきま風が入る場所は外気の影響を受けて温度が低くなるため、画面上で青く表示されます。最近では、スマートフォンに取り付けるタイプのサーモグラフィーも販売されているので、本格的に断熱対策を考えているなら試してみるのも良いでしょう。
すきま風を防ぐ方法
すきま風の侵入経路がわかったら、次はしっかりと対策をして、暖かい空間を作りましょう。
1. 隙間テープを貼る
窓やドアの隙間には、ホームセンターや100円ショップで手に入る「隙間テープ」を貼るのが簡単で効果的です。すきまの幅に合わせて適切な厚さのものを選び、風の侵入口をしっかり塞ぎましょう。
2. 厚手のカーテンやボードで遮断
窓からの冷気を防ぐために、断熱性の高い厚手のカーテンを使用するのも効果的です。特に、カーテンの裾が床に届くタイプを選ぶと、冷気が部屋に広がるのを防げます。また、プチプチ(気泡緩衝材)や断熱ボードを窓に貼ることで、さらに保温効果を高めることができます。
3. ドアの下にすきま風ストッパーを設置
玄関や勝手口のドアの下にすきま風が入る場合は、「ドア用すきま風ストッパー」を使うのがおすすめです。市販のものを取り付けるだけで、冷気の侵入をかなり抑えることができます。
4. コンセントやスイッチ周りの断熱
外壁に面したコンセントやスイッチの周りからも冷気が入りやすいので、専用のカバーを取り付けたり、隙間をパテで埋めたりすると良いでしょう。
5. 床の隙間を埋める
畳やフローリングの隙間から冷気が上がってくることもあるので、すき間用のパテやコーキング剤を使って埋めると、足元の冷えを軽減できます。
まとめ
寒い冬を少しでも快適に過ごすためには、まずすきま風がどこから入ってくるのかを把握し、適切な対策を講じることが大切です。手の感触やロウソクの炎、ティッシュペーパーなどを使って風の流れを確認し、隙間テープや断熱材などでしっかりと防ぎましょう。
すきま風を防げば、暖房の効きも良くなり、光熱費の節約にもつながります。しっかり対策をして、暖かい冬を過ごし、風邪などひかないようにしてくださいね。